2014年11月に成立した「まち・ひと・しごと創生成法」は、都道府県と市町村に、それぞれ「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(略称・地方版総合戦略)を、 16年3月までに策定することを努力義務としている。これには、一定の方式による「地方人口ビジョン」を併せて策定することも求められている。それに先 だって、14年度中から人口ビジョンと総合戦略の「基本方針」をまとめることを指示している。
地方版総合戦略の対象期間は15年度から19年度の 5年間。それが定める政策分野は、(1)地方における安定した雇用の創出、(2)地方への新しい人の流れをつくる、(3)若い世代の結婚・出産・子育ての 希望をかなえる、(4)時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守り、地域と地域との連携をつくる、としている。各自治体の総合戦略の事業については、 交付金や補助金などの財源措置が与えられる見通しで、15年度の地方財政計画では「まち・ひと・しごと・創生事業費」として1兆円の歳出枠が新設されたほ か、内閣府のまとめでは各省の交付金など約200事業、7300億円が関連事業として掲げられている。(→「地方創成交付金」)