2013年4月10日に日本と台湾が署名し、同年5月に発効した。政府間協定ではなく、公益財団法人交流協会(日本)と東亜関係協会(台湾)による、民間の二国間取り決めの形式をとっている。日本側としては、尖閣諸島問題で中国と台湾の連携を阻止する思惑が、台湾としては、馬英九総統が提唱する「東シナ海平和イニシアティブ」を推進し、日米との連携を打ち出したい思惑が、それぞれあった。これまでは日本の排他的経済水域(EEZ)で違法操業する台湾漁船の拿捕(だほ)が相次いだが、この取り決めにより、日本のEEZの一部に日台双方の漁船が操業できる「特別協力水域」が設置された。ただし、漁獲高など具体的な操業ルールについて未確定のまま発効したため、政府レベルの日台漁業委員会で継続協議されることになった。沖縄の漁民の間には、不満も少なくない。