日米安保条約第6条による日本駐留米軍部隊の総称。日本独立に伴う旧安保条約締結で1952年4月28日、日本占領連合軍の米軍26万人が在日米軍となった。米戦略にとっての価値は巨大な基地機能にあり、米軍最大規模とされる燃料・弾薬貯蔵施設は、同時多発テロ後の対テロ戦争や湾岸戦争でもアフガン、中東に展開した米軍を強力に支えた。第一線の野戦基地の性格が強い在韓米軍基地と比べて、冷戦終結や同時多発テロを受けて、LIC(low intensity conflict 低強度紛争)に対する戦略的根拠地としての重要性が増し、米軍の再編(トランスフォーメーション)の影響も最小限に。在日米軍司令官は第5空軍司令官が兼務し、司令部は横田基地(東京都)。海兵隊第3海兵遠征軍(3MEF The Third Marine Expeditionary Force)は米4個海兵遠征軍のうち唯一有事即応態勢にあり、第3海兵師団(沖縄)、第1海兵航空団(司令部は沖縄、基地は山口県岩国と沖縄県普天間)、第3海兵役務支援群(沖縄)から編成。2004年8月、ブッシュ米大統領は米軍の海外プレゼンスの大幅な見直しを発表、06年5月に海兵隊のグアム移転や普天間基地の県内移設などが決まったが、その後地元の反対で普天間基地の移設問題には進展がない。(→「在日米軍再編」)