2009年4月に、ウラン・プルトニウムなど核関連物資の安全管理と核不拡散を議論するため、世界47カ国の首脳・閣僚がワシントンに参集した。08年4月にアメリカのオバマ大統領がプラハで「核兵器のない世界」の実現を提唱したことを受けたもので、09年5月の核拡散防止条約の再検討会議を成功させる意図もあった。オバマ大統領は、テロ組織などが核兵器を入手することを「国際社会の最大の脅威」と位置づけている。オバマ政権はロシアとも新核軍縮条約(新START条約)を調印し、米上院も批准したが、中国の核軍拡が大きな懸念である。第2回の核安保サミットは12年にソウルで開催され、核物質の除去や最少化、原子力施設に対する物理的保護の強化、核・放射性物質の違法取引の遮断などをうたった首脳宣言「ソウル・コミュニケ」を採択。(→「ハーグ・コミュニケ」)