2013年末に策定された新防衛大綱・新中期防は、統合機動防衛力の強化を掲げた。とくに強化が必要とされた項目の一つが島嶼(とうしょ)部に対する攻撃への対応、具体的には日本列島南西部の離島防衛であり、そのために新設される部隊である。新中期防では、水陸両用作戦を有効に実施し得るよう、専門的機能を備えた機動運用部隊を保持するために「水陸機動団(仮称)」を新編することが明記された。翌14年3月2日、小野寺五典防衛大臣(当時)は記者会見でこの水陸機動団を約3000人規模の部隊として南西地域に新たに配備する方針を表明した。離島防衛を想定して訓練を積んできた陸上自衛隊西部方面普通科連隊(相浦駐屯地)を中核とし、米海兵隊との共同訓練などを通じて能力を向上させていくことが考えられている。(→「南西地域防衛/陸上自衛隊の与那国島配備」)