安全保障に関する重要事項と重大な緊急事態への対処を、関係の大臣が審議するための会議で、第2次安倍晋三内閣のもとで2014年に設置された。内閣総理大臣を中心として三つの種類の会議が問題に応じて開催される。四大臣会合は内閣総理大臣、内閣官房長官、外務大臣、防衛大臣によって構成され、月に2回程度開催される。九大臣会合は、四大臣に加えて、総務大臣、財務大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、国家公安委員長(このほか任命されているときには副総理)によって構成され、必要に応じて開催され、国防の基本方針など防衛政策の基本や関係する対外政策の基本的な方向性を定めるとされている。緊急大臣会合は、内閣総理大臣と内閣官房長官に、必要に応じて指名された大臣によって構成され、緊急事態に対処することとなっている。1954年以来の国防会議や、それを改組した86年以来の安全保障会議を改組して設置され、九大臣会合はこれを引き継いでいる。国家安全保障会議となって開催が定例化され、構成員の弾力化によって状況に応じた開催が可能となり、事務局として国家安全保障局がおかれるなど、機能的に大幅に強化されている。この会議の設置で、とりわけ外務省と防衛省の連携が密になったと考えられる。