2014年4月11・12日に広島で開催された軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)の第8回外相会合で、12カ国により採択された29項目からなる宣言で、「NPDI外相会合広島宣言(NPDI ministerial meeting“Hiroshima Decleration”)」ともいう。会合が被爆地で開催されたのは初めてのことである。宣言では、原子爆弾による非人道的な結末を目撃し、被爆者の証言に非常に深く心を動かされたとし、世界の政治指導者たちに広島・長崎訪問を呼びかけ、NPT再検討会議への積極的な貢献を目指している。核軍縮については、(1)すべての種類の核兵器の体系的かつ継続的、および包括的な削減、(2)核兵器の究極的な廃絶に向けた多国間交渉の提唱、(3)核戦力に関する情報の透明性の向上、(4)安全保障戦略および軍事ドクトリンにおける核兵器の役割および意義の低減、(5)核戦力の警戒態勢解除、などを提唱した。また、核兵器の非人道性に関しては、その議論はすべての国に開かれた普遍的なものとして国際社会を結束させる触媒であるべきで、多様な核リスクに対処しつつ、NPT体制を強化する実践的かつ効果的な措置を要請している。