1980年代ころまでの国際平和維持活動(PKO)は、国際連合(国連 UN)の実行を通して確立された以下の原則を守ってきた。(1)同意の原則。紛争当事者間の武力行使の停止が大前提であり、その合意の履行を監視するためにPKOが設置、展開される。当事者は、停戦の合意の履行を監視するためのPKOの受け入れに同意する必要がある。またPKOに部隊を提供することについても、提供国の同意が必要である。(2)中立の原則。PKOはいずれの当事者にも加担せず、中立的な立場で活動する。PKOの目的は、紛争原因の根本的解決では必ずしもなく、むしろ武力行使が停止された時点での状態をそのまま保つという性質のものである。(3)自衛のため以外の武器使用禁止の原則。武器は自衛のための最後の手段として、必要最小限度において使用を許される。それ以外の目的には武力を行使してはならない。これらの諸原則に基づくPKOを伝統的PKOと呼び、初期の40年間に展開された13のPKOは、ほぼこれに当たる。