国際連合は、第二次世界大戦の惨害の経験を踏まえ、戦後世界における平和と安全の維持を第一義的目的として1945年10月24日に設立された。主要機関に、国連総会、安全保障理事会(安保理)、経済社会理事会(経社理 ECOSOC)、信託統治理事会、国連事務局、国際司法裁判所(ICJ)がある。またそれらの主要機関の下に、各種委員会などの補助機関が設置されている。たとえば、06年には、総会の補助機関として人権理事会(→「国連人権理事会」)が設立された。さらに、国連システム(国連ファミリー)内に、国連本体とは別の国際機構である17の専門機関がある。設立当初は、第二次世界大戦時の主要連合国を中心とする集団的安全保障制度の確立が主目的であった。その後、国際社会の状況変化に対応して組織を変化・拡大し、また活動の範囲を広げてきた。現在、国連は、グローバル化の中で貧困、経済危機、環境破壊、人口爆発、難民流出、テロ、国際組織犯罪、感染症など様々な地球的規模の問題に対処しようとしているが、資金調達や効率性確保の面で問題を抱えており、改革論議の渦中にある。2014年3月現在の加盟国は193カ国。