第一次世界大戦後のベルサイユ講和条約(1919年)に基づき、国際連盟とともに設立された国際機構。第二次世界大戦後、再出発し、国際連合(国連 UN)の専門機関となった。目的は、労働条件の改善を国際協力の下に推進し、社会正義の確立と世界の恒久平和の実現に貢献することである。また、そのために、強制労働や児童労働、結社の自由、最低賃金などに関する条約や勧告を採択し、条約勧告適用専門家委員会や総会基準適用委員会によるその実施状況の監視などの活動を行っている。ILOの総会および理事会は、労働者の保護という目的のために、加盟国の政府代表2・使用者代表1・労働者代表1の三者で構成されており(三者代表制)、各代表は議決における投票を含め、個別に行動する権利を有している。