人間に致命的傷害を与えずに交戦力を無力化する兵器の総称。対人用には、ゴム弾、催涙弾、放水装置、音響弾、粘着性発泡剤、路面潤滑剤、レーザー銃(一時的に盲目にする)、超低周波発生装置(感覚異常を起こす)等がある。対物用には、金属腐食剤、エンジン点火阻害剤、電磁波爆弾(電磁パルスを放出することによって、指揮所や補給所等のコンピューターを無力化する。高出力マイクロ波爆弾ともいう)、イラク戦争でも使用されたブラックアウト爆弾(電力関連施設の回線をショートさせ、送電を遮断させる)等がある。NLWは軍隊の運用に柔軟性を保持させ、抗争のエスカレーションをコントロールするために有益である。また、人命に対して敏感な情報化社会の世論の反発を避けるために、殺傷・破壊を回避する意味もある。米軍、特に海兵隊は、NLWを第2世代の軍事革命(RMA)の中核にすべきだと考えている。これは、将来の米軍の任務が国家間の通常型戦争に対処するよりも、「戦争以外の軍事行動(MOOTW)」を重視したものになると予想するためである。