2008年末現在7600万人を超える党員を抱えた世界最大の政党。共産主義社会の実現を最終的目標に掲げ、1921年にソ連共産党・コミンテルンの強い指導下に結成された。抗日戦争、国共内戦を戦い抜き、49年に中華人民共和国を建設した。以後変わることない中国の執政政党。毛沢東時代には継続革命を、トウ小平時代には近代化建設を推進した。地方(省・市・県・区・郷・工場・村)に党委員会、党支部を持ち、また各国家機関や大衆団体には党組があり、それらを通して党の指導メカニズムが機能している。下から選出された省代表と国務院・軍などの国家機関、大衆団体などの党代表によって構成される全国代表大会(2000~3000人規模)が最も権威があり、77年以降は党規約どおり5年に1度開かれている。全国大会では党の最も重要な基本方針を決定、全国大会閉会中の重要事項を決定する中央委員会委員(200人弱)を選出する。さらに中央委員会は20人前後の中央政治局委員を選出する。政治局会議は日常的に重要な政策を討議し決定する事実上の政策決定機関である。しかしさらにこの中核として政治局常務委員会があり、そのトップが党総書記である。2002年の第16回党大会(全国代表大会)では、総書記に胡錦濤が選ばれたが、彼の出身母体である共産主義青年団(共青団)は、共産党に最も近い下部組織で、約7000万人の団員を抱える党最大のリクルート組織。またこの大会では共産党の位置付けを「労働者階級の前衛」に加え「三つの代表」「中華民族の前衛」とし、階級政党から国民政党への事実上の脱皮を試みた。さらに07年10月の党大会では、「党規約」の中に「科学的発展観」が盛り込まれた。