ラトビアで2016年1月、マーリス・クチンスキス新首相が就任したこと。前任のライムドータ・ストラウユマ首相(→「ラトビア総選挙(2014年)」)は、首都リガで起きた大規模事故の責任を取って辞任したバルディス・ドンブロウスキス首相の後を受け、14年1月より約2年間政権を維持。ウクライナ危機に際する対ロ強硬路線で支持を得たが、15年12月に突如辞任を表明した。その理由は「ラトビアの将来には新しいエネルギーが必要」という曖昧なものだが、連立政権内の路線対立や、首相の指導力不足などが主な理由とされる。後任に与党「緑と農民連合」の党首だったクチンスキスが指名され、16年2月に与党3党の連立体制維持を受けて新政権が発足した。外相など主要閣僚も再任され、経済成長、教育・保険改革、安全保障強化が政権の公約に上がっている。