2002年9月のラムズフェルド米国防長官(当時)の提案を受け、02年11月北大西洋条約機構(NATO)のプラハ首脳会議で創設が決定された部隊。NATO理事会の決定により、「必要な場所にはどこにでも」迅速に移動ができるハイテク化部隊(陸・海・空)とされる。04年10月に初期稼働を達成、06年11月、リガ首脳会議で全面稼働能力達成が宣言された。目標規模は2万5000人、加盟各国が6カ月単位のローテーションで提供する相互運用性をもつ部隊からなる。パートナー諸国からの支援も除外されていない。5日間の通告で展開でき、自力で30日間、補給を受ければそれ以上の任務続行可能な能力をもつことが期待されている。NRFは04年には警備活動、05年には災害被災地への救援活動を行ったが、全面稼働後は本格的なテロ・紛争対処任務に入るとされていた。しかし、費用負担の問題をはじめ、実際の展開への政治的ハードルは高い。