北大西洋条約機構(NATO)即応部隊(NRF)に作られる極めて短時間(2~3日)で展開可能な先鋒となる部隊。2014年9月に開催されたウェールズNATO首脳会議で創設が決められた。兵員数や指揮系統など詳細は数カ月をかけて決定されるが、構成としては陸上部隊を中心に、適宜、航空、海上部隊や特別作戦部隊が加わる。その即応性は抜き打ち演習を通してチェックされることになる。当初、本格的な運用開始は16年とされたが、14年12月のNATO外相会合で、15年1月から試験的な運用を開始することになった。ドイツ、オランダ、ノルウェーが3000~4000人の部隊を提供する。財源などは2月の国防相会議で改めて協議する。部隊はロシアだけではなく、過激派組織「イスラム国」(IS)への対応策としても位置付けられている。