性別規範に制約されず、女性も男性もより自由に生きるために、一人ひとりの個性と能力の発揮を支えようとする考え方(ジェンダー・フリー)およびそれに基づく教育(ジェンダー・フリー教育)への攻撃。固定的な性別分業や性別による束縛の解消を目指す社会教育・学校教育、社会政策を批判し、伝統的な女性役割・男性役割の重要性を強調する。ジェンダー・フリーは、生物学的性差や社会的・文化的性別(ジェンダー)を無視するのではなく、それに基づく根強い性差別をなくそうとする考えであるが、これに対し「雌雄同体を目指す」「伝統文化や家族を破壊する」といった反対をする。男女平等推進に対する揺り戻しとして、アメリカでは保守派による反動が1980年代から起きたが、日本では、男女共同参画社会基本法の制定以降に目立つようになった。