京都議定書以降の国際的な温暖化対策の枠組み。先進国に温室効果ガスの排出削減を義務づけた京都議定書には、第一約束期間と呼ばれる削減対象期間(2008~12年)以降の、世界の温室効果ガス削減の枠組みに関する規定がないため、国際連合などで検討が始められている。論点は、13年以降の先進国の目標や行動基準、京都議定書では削減義務を負っていない開発途上国の参加の在り方、議定書から離脱している最大の温室効果ガス排出国であるアメリカとの関係などだが、議論は難航している。07年12月にインドネシアのバリ島で開かれた気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)および京都議定書第3回締約国会議(MOP3)で、ポスト京都議定書国際交渉に向けた行程表(バリ・ロードマップ)が採択された(→「京都議定書締約国会議」)。13年以降の枠組みについては、条約の下に新たにアドホック・ワーキング・グループ(AWG Ad Hoc Working Group)を設置。京都議定書の下の先進国を対象としたAWGと並行して二つのグループで検討し、09年末までに合意を得て、採択することが合意された。