2013年のCOP19で日本政府が発表した温室効果ガスの新しい削減目標。05年を基準年とし、20年に 3.8%の温室効果ガスの排出削減(1990年を基準とすると3.1%増)をすることを目標とする。日本政府は、2009年のCOP15において、鳩山由紀夫首相(当時)が、すべての主要国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築及び意欲的な目標の合意を前提として1990年比25%削減目標(鳩山イニシアティブ)を提出したが、2013年1月の安倍晋三総理指示により見直すこととしていた。この目標は、原子力発電の活用のあり方を含めたエネルギー政策及びエネルギーミックスが検討中であることを踏まえ、原子力発電による温室効果ガスの削減効果を含めずに設定した現時点での目標である。今後、エネルギー政策やエネルギーミックスの検討の進展を踏まえて見直し、確定的な目標を設定することとしている。 日本の新目標は、COP19で環境団体や途上国だけでなく、欧州連合(EU)やイギリスなど先進国からも厳しい批判を浴びた。