出生力が継続して人口置き換え水準(人口置換水準)を下回る状態をいう。出生力とは、人口において出生が起こる頻度や傾向を数量的に表したもので、合計特殊出生率などの指標で示される。人口置換水準とは、人口が減らないために一人の女性が生む必要のある子ども数のことで、子どもの性別や死亡率により若干変動するが、日本の数値は、1982年以降では2.07あるいは2.08であった。すなわち合計特殊出生率がこの数値を下回る状態が続けば少子化となる。合計特殊出生率は、第二次世界大戦直後、1949年までは4を超える高い水準にあったが、その後急速に低下し、50年代後半から70年代前半までは人口置換水準に近い数値であった。しかし、74年に人口置換水準を割り込んで後、持続的な低下が続き、2005年に史上最低の1.26を記録した。その後わずかに上昇がみられたものの、1.3台という低い水準にとどまっている。