頭尾や骨を除去して下調理を済ませ、電子レンジなどで加熱するなど簡単な調理をするだけで食べられる魚の加工品。ファストフードにならってファストフィッシュと名づけられている。音頭を取っているのは水産庁で、魚の消費拡大がねらいである。日本人の2011年の魚介類の摂取量は、国民1人・1日当たり78.6グラムと、10年前の01年の102.9グラムから大幅に減少している(厚生労働省の国民健康・栄養調査より)。そこで、少しでも魚の消費を伸ばすことを目的に、肉のように食べやすい工夫をしている。子どもだけでなく、調理が面倒になった高齢者の支持も得ているが、魚の良さをアピールしているとはいえないので、かえって魚離れが進むのではないかという指摘もある。