ゲノタイプ1型C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変の治療薬。一般名はソホスブビル・レジスパビル配合剤。近年は直接作用型の抗ウイルス薬DAA(direct-acting antivirals agents)の開発が相次ぎ、インターフェロン中心の治療法からDAAs併用療法に大きく変化している。2014年には日本で初のインターフェロンフリー治療として、非核酸型阻害剤「アスナプレビル」「ダクラタスビル」の2剤の併用療法が認可された。ハーボニー配合錠は第二のインターフェロンフリー治療薬として、核酸型ポリメラーゼ阻害剤のソホスブビルと、非核酸型NS5A阻害剤のレジスパビルを配合している。用法・用量は、ソホスブビル400ミリグラムとレジスパビル90ミリグラムの配合錠を1日1回1錠、12週間経口投与する。15年7月に本剤が承認されたことで、日本肝臓学会はC型肝炎治療ガイドラインを改訂。C型慢性肝炎と代償性肝硬変に対する第1選択薬は、ゲノタイプ1型ではハーボニー、ゲノタイプ2型ではソバルディとリバビリンの併用とされた。今後も難治性症例に対して、本剤が積極的に導入されることは確実である。