内視鏡を使って行う治療の総称。内視鏡検査の技術と精度が向上し、食道、胃、大腸、気管、気管支、膀胱(ぼうこう)などの早期がんが、多く発見されるようになった。それにともない、リンパ節転移のない条件に合致する早期がんであれば、理論的には、内視鏡による治療が可能である。すなわち、ポリープ状のものは、そのまま内視鏡的に切除可能であるし、消化管の病変では、粘膜切除や粘膜下層剥離術などの手技の向上とともに、適応が広がってきた。胸腔鏡や腹腔鏡、さらには新しい手術器具の開発進歩により、かつての開胸や開腹創より小さな創での手術も可能になってきた。したがって、体に優しい低侵襲手術といわれ、今後ますます普及していくものと思われる。ただし、あくまでも今までの通常の開胸や開腹の手術と比較して、質的に劣るものであってはならない。学会などでも、常に議論されている。