がんなどが神経叢(そう)や脊髄に波及した場合に起こる、神経支配領域のしびれ感を伴った、電気が走るような痛み。ジンジンとした灼熱痛、電撃痛など、特徴的なうずきとしても表現される。開胸術後や、がんの化学療法後の末梢・中枢神経の直接損傷でも見られる。ヘルペス後神経痛、糖尿病性・ビタミンB欠乏性神経障害も、これに分類される。鎮痛薬の使用は「WHO方式がん疼痛治療法」が基本となるが、それだけでは治癒困難なことが多く、抗うつ薬、抗けいれん薬、抗不整脈薬などの鎮痛補助薬を、早い時期から使用することが推奨されている。ガバペンチンや三環系抗うつ薬などがよく用いられる。医療用麻薬への耐性を減らすために、ケタミンが用いられることもある。神経の圧迫による疼痛には、コルチコステロイドが併用される。