改正臓器移植法による、15歳未満の子どもに対する脳死判定。2011年4月、社団法人日本臓器移植ネットワーク(JOT)が、10年7月に法律が施行されて以来、いつ実施されるか注目されていた15歳未満の脳死判定について、初の実施を発表した。法律の施行から9カ月間が経過し、条件を緩和したとはいえ、実施の困難さが浮き彫りとなった。初の事例では、子どもは自動車事故で脳死状態になったと発表されたが、事故の詳細な状況については情報が不足していると指摘された。意思表示は、10代前半でもあったので関心を持たれたが、本人の意思は不明であり、書面や家族の話から臓器提供を拒否する意思は示していなかったとされ、虐待がなかったことも発表された。摘出された臓器は心臓、肺臓、肝臓、膵臓、腎臓で、5カ所の病院に運ばれて移植が実施された。