食中毒には食品中に存在する化学物質やフグ、キノコなどの動植物の自然毒による中毒と、食品中で増殖した病原細菌(→「細菌」)による細菌性食中毒、さらにはウイルス性食中毒がある。外食産業などの成長に伴い、レストランやホテル、学校などでの飲食が原因となって、2000年には事件数にして2200件以上、4万人以上の人々が食中毒にかかった。そのうち70%以上が細菌性食中毒で、日本では腸炎ビブリオ、ブドウ球菌、サルモネラ、カンピロバクターによる食中毒が多い。細菌性食中毒は感染型と毒素型に分類され、1996年に流行して社会問題化した大腸菌O-157が毒素型である。また、ウイルス性食中毒ではノロウイルスによるものが知られている。原因食品としては魚介類がもっとも多い。