2000年、厚生労働省は「健康日本21」計画として、国民の健康寿命を延ばすこと、生活の質を向上させることを目標に、様々な健康作り活動を10年間にわたり計画施行した。その結果を踏まえて、13年度より「第2次健康日本21」の10年計画を行うこととし、12年6月、その方向性がまとまり公表された。生活習慣の改善のほか、社会システムや生活環境を改善し、健康格差を縮小することを主眼に加えたのが特徴である。病気の予防による健康作りに加えて、病気になっても生活の質を落とさない社会環境作りを目標に掲げている。第1次の結果を分析し、がん検診受診率、血圧平均値、高コレステロール、肥満者の割合、一日歩数、喫煙率などの具体的な目標値を新たに細かく設定している。注目すべきは、「地域でのお互いの助け合いの向上」など、生きがいや希望の持てる社会を作ることを、目標の基準としていることである。