脳脊髄液減少症の大部分を占める病態である。頭部や頸部に強い衝撃を受けたことが原因で、脳や脊髄を覆っている硬膜から髄液が漏出する。髄液の減少に伴い、頭痛やめまいなどの症状が長期間続くことが多い。従来、むち打ち症と診断されていたものの一部が、本症であるといわれている。自己血液で破れている硬膜をふさぐ、ブラッドパッチという治療法があるが、従来は健康保険適用がなく、保険治療との併用も不可であったため、この治療を行う時は、他の保険治療分も自費でまかなわなければならなかった。厚生労働省は、2012年7月より、この治療を保険診療と併用できる、先進医療に適用することとした。これにより、患者の自己負担は半減する。