出生体重2500グラム未満の低出生体重児の出生割合は、1980年の5.2%以降ほぼ毎年増加し続けている。その背景として、医療の進歩による未熟児救命率の向上や死産の減少、計画出産等による妊娠期間の短縮、不妊治療による多胎妊娠・複産児の増加、高齢出産の増加、喫煙率の増加、妊娠中のダイエットなど体重管理の問題等があげられる。生きるための十分な機能を備えないまま生まれた赤ちゃんを一般に未熟児(premature infant)という。また出生体重1500グラム未満を極低出生体重児、1000グラム未満を超低出生体重児という。こうした未熟児でも、医療技術の進歩、そしてNICU(neonatal intensive care unit ; 新生児集中治療管理室)、総合周産期母子医療センターの拡充により、救命できるケースが増え、かつ後遺症を残す割合も減っている。厚生労働省の人口動態統計によると、80年に出生した超低出生体重児は1490人で、うち59%が生後1週間以内に死亡した。2006年には3460人(このうち出生体重500グラム未満は313人)が出生、死亡率は10%(同、30%)に減少した。