一定の姿勢や動作を、長時間繰り返すことで、負荷がかかった体組織などに損傷や炎症が起こる障害。反復運動症候群(RSS ; repeated sequence syndrome)ともいう。障害が出やすい部位は、主に神経、腱、筋肉で、痛みやしびれなどの症状が現れる。手指、手関節、ひじなどに発生するものは、俗に「床屋の手」と呼ばれ、有名なものに野球ひじ(baseball elbow)、テニスひじ(tennis elbow)などがある。ボウリングやゴルフ、バドミントンで起こるドケルバン腱鞘炎も、反復運動過多損傷の一つで、総称してスポーツ腱鞘炎という。症状が痛み程度なら、安静にしていれば治るが、腫脹が起こると休息では治らないので、整形外科を受診する。スポーツだけでなく、最近ではスマートフォン、携帯電話、パソコン、家庭用ゲーム機の長時間操作で発症するケースも増えている。