体の特定部位の筋肉に、うずくような痛みやしびれが起こる病気。全身のあらゆる部位に発症が見られる。1983年、アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディの主治医だった2人のアメリカ人医師が発見、報告を行った。筋肉に強い負荷をかけたり、筋線維の損傷、血行不良などを繰り返すうちに筋肉痛が自己回復できなくなり、慢性化することが原因。そのため、病名をchronic myofascial pain (慢性筋筋膜痛)へと変更する動きもある。疾病として認知度が低いうえ、血液検査、MRI、CTなどでの診断が難しく、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄(きょうさく)症、すべり症、半月板損傷などと間違われやすい。そのため発見が遅れたり、治療が滞るケースも多い。最悪の場合、歩行や起居などの日常生活が困難になるほど疼痛が強まる。スポ-ツの分野では、ピッチング、ジャンプ、スイング動作などが引き金になる。主な予防法は、腹筋や背筋の強化とストレッチングによる柔軟性の獲得である。