体力が比較的低下した人の頭痛に有効な処方。普段から手足の冷えがあり、頭痛とともに首がこり、嘔気・嘔吐(おうと)を伴う場合に用いる。配合は、呉茱萸(ごしゅゆ)、朝鮮人参(ちょうせんにんじん)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)である。ミカン科の果実である呉茱萸は苦味の生薬であるが、体を温めて痛みを取り、かつ嘔吐を止める作用があるため、冷えによって増悪する頭痛や腹痛などに応用される。片頭痛や緊張型頭痛での有効性が報告されている。習慣的に頭痛が起こる場合は発症時に服用するだけでなく、日常服用することによって頭痛の頻度や程度が軽減し、起こりにくくなるような予防効果も期待できる場合がある。