腹痛、腹部膨満感、および下痢や便秘の便通異常に使用される桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)に、大黄(だいおう)が追加された処方である。大黄には、瀉下(しゃげ)作用のほか、向精神作用、抗炎症作用、微小循環促進作用などの薬理作用が報告されている。桂枝加芍薬大黄湯は、通常の下剤で腹痛が起こるような体力が弱い人の便秘に使用される。乳幼児から高齢者まで、幅広く用いられる処方である。便秘型の過敏性腸症候群にも頻用される。便秘の程度により、就寝前の1回の服用から始めることがお勧めである。便通の具合によって、適宜、量や回数を増減するようにする。