体力が弱い人の腹痛、腹部膨満感、下痢や便秘といった便通異常に有効な処方。過敏性腸症候群患者の便通異常、腹痛、腹部膨満感、胸やけ・げっぷなどの症状に対して、桂枝加芍薬湯の投与群が、プラセボ(偽薬)群と比べて有意に症状を改善させたと報告されている。配合生薬は、桂枝(けいし)、芍薬(しゃくやく)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)、甘草(かんぞう)である。漢方薬では生薬の種類だけでなく、分量も大切である。例えば、芍薬の分量を減らすと桂枝湯(けいしとう)という処方になり、効能も体力が低下した人の風邪の初期に使用される薬となる。