ビッグデータの活用は、より便利な社会を構成するために必要なことであるが、ビッグデータには多くのパーソナル情報が含まれている。こうしたものを活用するためには、その情報の所有者から何らかの許可を得ることが求められるようになってきている。しかしながら、こうした許諾を得ることは現状では困難な状況である。そこで、情報の所有者が積極的に信頼のおける組織に預け、それを活用するというモデルが考えられている。お金を預けて運用するモデルに似ていることから、これを「情報銀行」と呼んでいる。パーソナルデータストア(PDS)やデータ取引市場を利用するにはパーソナル情報の所有者が充分な知識を持って自らの情報の活用について考える必要性があるが、これをすべての所有者に求めることは難しい。それを代行する信用のおける組織として「情報銀行」への期待が高まっており、政府を含めその実現性の検討が始まっている。また、産学連携の一つとして東京大学の柴崎亮介教授及び慶應義塾大学の砂原秀樹教授がインフォメーションバンクコンソーシアムを設置し、その実現へ向けた検討を行っている。(http://www.information-bank.net/)