衛星が飛ぶ直下の地方時が、いつも同一の時刻となるような軌道。衛星直下の地域の日照が常に同一の条件となるので、地球観測衛星に使用される。なお、極軌道では、適切に軌道傾斜角と軌道高度を選べば、太陽同期と準回帰が同時に成立する。地球を南北に回り、常に直下の地方時が一定で、かつ何日かに一度同一地域上空を通るという軌道を、太陽同期準回帰軌道(sun-synchronous subrecurrent orbit)と呼ぶ。例えば、日本の地球観測衛星「だいち」(2011年に運用終了)は、軌道高度570キロ、回帰日数44日、直下の地方時が午前10時半の極軌道に打ち上げられている。
図「人工衛星の基本軌道」