アポロ計画(有人月飛行計画1962~69年)では、月着陸船と宇宙飛行士が乗るアポロ宇宙船とを同時にサターンVロケットで打ち上げていた。2004年1月、ブッシュ大統領(当時)は新有人月探査の開始を発表した。新しい有人月探査では、人間と月着陸船を別々に打ち上げる。まず月着陸船をアレス5ロケットで打ち上げる。地球を回る軌道に乗ったことを確認後、宇宙飛行士が乗ったオリオン宇宙船をアレス1ロケットで打ち上げ、先に上げた月着陸船とランデブー・ドッキングさせる。そこから後はアポロ計画とほぼ同じ。アレス5の第2段を再度着火して月に向かう軌道に入り、月周回軌道で宇宙飛行士が乗り組んだ月着陸船を切り離して着陸させる。ただしアポロ計画では3人の宇宙飛行士のうち、月に降りるのは2人だったが、新計画では、4人の飛行士全員が月に降りる。しかし、10年2月、オバマ大統領は有人月計画を中止した。