中国が独自開発した大型通信衛星。打ち上げ時重量5.1トンは、日本最大の通信実験衛星「きく8号」(同5.8トン、2006年12月打ち上げ)に匹敵する。06年10月に最初の東方紅4号「シノサット2」が中国国内通信用に打ち上げられたが、太陽電池パドルの展開ができずに打ち上げは失敗した。中国はその後、東方紅4号と長征ロケットの組み合わせを、資源豊富な発展途上国へ資源確保のバーターとして輸出する資源外交を展開。東方紅4号はナイジェリアとベネズエラに供与した。ナイジェリア向け東方紅4号「NIGCOMSAT 1」は07年5月に打ち上げられたが、08年11月に電源系に故障を起こして運用不可能になった。このため、中国は同じく東方紅4号の代替機「NIGCOMSAT 1R」を11年12月20日に打ち上げ、再度ナイジェリアに提供した。ベネズエラ向けの「VENESAT 1」は08年10月に打ち上げられた。