ロシアが極東シベリアのアムール州に建設している新しいロケット打ち上げ基地。1991年のソ連崩壊後、バイコヌール宇宙基地はカザフスタン領内となり、ロシアはカザフスタンに賃料を支払って同基地を利用することになった。しかし、賃料の支払いが度々遅れたことや、打ち上げ失敗により残骸が落下したり推進剤が環境中にばらまかれたりすることをカザフスタンは問題視し、何度も賃料の値上げを要求した。また、ロシアも安全保障上、自国の衛星は自国領内から打ち上げるほうが好ましいと考え、同国領内でシベリア鉄道からも太平洋側の港からも輸送が容易なアムール州に宇宙基地の建設を開始した。2020年以降、ボストーチヌイ宇宙基地はロシアの主力宇宙基地としてソユーズロケットや次世代主力ロケット「アンガラ」などを打ち上げる予定。16年4月には、同宇宙基地からソユーズ2ロケットによる最初の打ち上げが実施された。