エピタキシーとは「…の上に(エピ)」「配列(タキシー)」の意味で、結晶基板上に基板結晶と同一の面方位に結晶を成長させること。良好なエピタキシャル成長には、基板と成長する結晶の格子定数が比較的近い、熱膨張係数がほぼ等しいなどの条件が要求される。過飽和溶液または融液から結晶を成長させる液相エピタキシー法、蒸気やガスを加熱した基板上で、分解・合成により堆積させる気相エピタキシー法、超高真空で原子状の原料を蒸発させ、加熱した基板上に精密に堆積させる分子線エピタキシー法(MBE)がある。特にMBEは複雑な組成の層構造を作製できるため、レーザーや量子効果デバイスの作製に欠かせない技術である。