現代のエレクトロニクスを支える主要半導体材料でケイ素とも表記される。原子番号14の元素で元素記号はSi。クラーク数(地表下10マイルまでの岩石圏・水圏に含まれる元素の百分率)が酸素に次いで2番目に多い元素で、酸化物やケイ酸塩として岩石中に存在する。ダイヤモンド構造のシリコン結晶は、1.12eVのバンドギャップ(禁制帯幅)をもつ元素半導体である。集積回路などの半導体デバイスに利用されるシリコンでは、不純物として添加する元素の正確な制御が必要となり、このため母材料シリコンもイレブン・ナイン(99.999999999%)程度の高純度が要求される。