メタマテリアルは、光を含む電磁波に対して自然界の物質にはない振る舞いをする人工物質のこといい、電磁波の波長に対してその波長よりも十分に小さい人工的な構造体をうまく設計すると、通常の物質では生じないような電磁応答が生じる材料である。メタマテリアルという言葉自体は「人間の手で創製された物質」を示すが、特に負の屈折率を持った物質に対して用いられることが多く、構造作製が容易なマイクロ波、ミリ波領域において、超解像レンズ、指向性制御アンテナ、高周波回路などの応用が検討されている。この分野の研究は現在急速に発展し、物理、光学、材料科学、エレクトロニクスを含んだ新しいパラダイムとなっている。