半導体デバイスはチップの状態で空気にさらしたり、直接手で触れたりすると、簡単に破壊されてしまうため、それを防ぐためにパッケージとよばれる丈夫な箱に入れる。必要とされる基本的な特性は、以下の通りである。(1)多少の力を加えても変形したり壊れたりしない、(2)水や空気を通さない、(3)熱伝導がよく、内部で発生した熱を効率よく排出する、(4)外部からの電気信号を遅延や減衰なしにチップに伝える。トランジスタのパッケージは主に金属の缶であったが、その後集積回路になると当初はセラミックスであった。「京セラ」(京都府京都市)が性能の優れたパッケージを次々に開発し、その結果現在の地位を築いたのは有名である。しかし、最近ではチップのインシュレーション(保護)技術が進んだため、ほとんどが価格が安く量産に向いたプラスチック化されている。