波長10nm(ナノメートル)から400nm程度の、肉眼では見えない光(電磁波の一種)。波長によって各種の分類方法がある。物理や化学の分野では、近紫外線(300~400nm)と遠紫外線(200~300nm)に、生物学的作用からはUV-A(315~400nm)、UV-B(280~315nm)、UV-C(100~280nm)に区分される。200nm以下の紫外線は空気による吸収が大きいことから真空中しか伝搬できず、真空紫外線とよばれる。さらに波長1~10nm程度の光は極紫外線と呼ばれることがあるが、この領域は軟X線の領域にも重なっている。また、200~300nmの範囲を中紫外線、10~200nmの範囲を遠紫外線とよぶこともある。
波長の短さを生かした用途としては大規模集積回路(LSI)製造のリソグラフィーに用いられるステッパーの光源、紫外線顕微鏡などがある。さらにリソグラフィーにおいてはEUV技術が将来の候補とされている。また、紫外線は殺菌効果を有することから、上水道や空気清浄機などに利用されている。