透明電極としては、これまで主にインジウム・スズ酸化物(ITO ; Indium-Tin Oxide)が使用されてきたが、特にインジウムの供給が不安定なこともあり代替材料が模索されてきた。一般に酸化物半導体はバンドギャップ(禁制帯幅)が大きいため可視光に対し透明であるが、その分キャリア濃度が低く、導電性が十分でなかった。酸化亜鉛(ZnO)は、キャリアを発生させるドーパント(不純物)としてのガリウム、アルミニウム等の添加量や添加方法の工夫など、様々な材料的改良によって、ITOに比較してもほぼ同等と、十分な導電性を持つまでになり、実用化が進められている。