サトウキビやトウモロコシなど植物を発酵させ、蒸留して生産されるエタノール(エチルアルコール)で、バイオマスエネルギー(→「バイオマス」)の一種である。バイオエタノールは再生可能エネルギーであり、燃焼によって大気中の二酸化炭素を増やさないことから、エネルギー源としての将来性が期待されている。アメリカやブラジルといった土地が広大で大規模栽培が可能な国では、エタノールを効率的に生産することができ、すでにエタノール自動車燃料の導入を進めている。日本でも、バイオエタノールを車のガソリン燃料に混ぜたエタノール混合ガソリンが一部ではあるが導入されている。輸送用燃料としてのバイオエタノール利用については、国土の狭い日本ではバイオマスの収集・運搬、そして転換工程を通してみたとき、エネルギー生産手段としての効率性と二酸化炭素の削減効果に問題があるといった指摘もある。