化石燃料やバイオマスなどの燃料の燃焼によって発生するエネルギーを利用して、電力に変換する発電方式である。発電の種類には、汽力発電、内燃発電、ガスタービン発電、複合サイクル発電がある。汽力発電は、ボイラーなどで発生した水蒸気によって蒸気タービンを駆動して発電するランキンサイクル方式で、主力発電技術として広く普及している。内燃発電は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関で発電する方式で、離島などの小規模発電として利用されている。ガスタービン発電は、高温の燃焼ガスによるエネルギーでガスタービンを駆動して発電する方式である。複合サイクル発電は、ガスタービンや蒸気タービンなどを組み合わせて発電する方式で、高い熱効率と電力需要の変化に対応した運転ができることから導入が進んでいる。火力発電を利用するエネルギー資源から分類すると、石油火力、LNG火力、その他ガス火力、石炭火力、バイオマス発電、廃棄物発電などがある。
なお、火力発電に対応する英語名はなく、一般に海外では化石燃料発電(fossil fuel power generation)が日本でいうところの火力発電になる。thermal power generationという表現もあるが、この場合は原子力発電など熱を利用した発電方式も含まれてしまうため、適切ではない。