ナノ医療ともいう。ナノテクノロジーを利用した疾病の診断や治療などの医療全般を指す。中でも医療技術、再生医療技術などを指すことが多いが、創薬にともなう計測・評価技術も含まれる。ナノバイオやバイオナノ技術(→「バイオナノテクノロジー」)を利用・包括する形で展開され、SNPs(一塩基変異多型)情報に基づくテーラーメード医療と連携することで威力を発揮する。DNAチップをはじめとするチップテクノロジーも有力な技術の一つである。円柱状のナノ構造体を利用した遺伝子の分離や細胞成長用足場材料を利用した細胞培養、成長方向制御、ナノ粒子を利用した細胞や歯、骨などの成長制御をはじめ、肝スフェロイドによる肝機能の再生など、さまざまなアプローチによる試みがなされている。