地震の波の発生源。広がりをもっているので震源域と呼ぶ。気象庁から発表される震源は、広がりをもつ震源域の中で、最初に破壊した個所を示しているにすぎない。震源域の中でも、地震波の発生源には強弱があり、特に大きな揺れを起こす波の源を強震動生成域(アスペリティ)と呼ぶ。強震動生成域の面積は震源域の2割程度。地震の波は、地下の岩盤と岩盤とが急にずれることによって発生する。地層や岩体がずれて断層ができるので、この地震を起こす動きは断層運動と呼ばれる。ずれる速さは、ちょうど人が歩くくらいの速さである。最も弱い個所がまず壊れてずれ、その後連鎖的に急速に破壊が広がっていく。破壊の伝播速度は毎秒2~3キロ程度と速い。本震直後の余震は震源域に発生するので、余震域から震源域、すなわち甚大な被害が予想される地域を推定することができる。