突発的に思いもよらず発生する、局地的で地域的には小規模だが激甚な災害を群発させる豪雨(→「集中豪雨」)。ベトナム戦争で神出鬼没のゲリラの奇襲攻撃にアメリカ軍が苦戦している様子に、豪雨の発生や土砂災害、都市水害などの起こり方が似ていることから、1960年代末ごろからゲリラ豪雨やゲリラ災害と呼ばれるようになった。ゲリラ豪雨は発達した積乱雲がもたらす。数値的な基準は決められていないが、1時間の雨量では50mmあるいは80mm程度以上の非常に激しい雨が相当する。河川の急な増水、浸水、がけ崩れ、土石流などの被害が発生する。最近はゲリラ豪雨の発生が多くなっているが、その原因として、地球の温暖化や都市のヒートアイランド化が進行して、都市の発する熱や水蒸気がゲリラ豪雨を多くさせている可能性も指摘されている。