国連の専門機関の一つ。WMOは、2013年1月現在、191の国と地域が参加している。主として、各国の気象庁に対応する機関が代表を送っている。ちなみに、地域とは、イギリス領カリブ、マカオ、香港、フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、オランダ領アンティル諸島とアルバの6地域である。沿革は、1873年に設立されたInternational Meteorological Organization(IMO)が最初である。 1950年にWMOとなり、51年に国連の専門機関となった。主たる管轄は、気象と気候、それに水文に関する現業と関連する地球物理学の研究である。 戦後の国際的な気象事業の整備計画として、WWW(World Weather Watch=世界気象監視計画)を策定し整備を進めたことが特筆される。同時に、研究面としてGARP(全球大気研究計画)が始められ、静止気象衛星、極軌道衛星に代表されるような観測網を整備したことが大きな成果であった。気候に関連しては、79年、90年、2009年と3回の世界気象会議を開催し、1980年には、WCP(世界気候プログラム)を発足させたが、研究面では、ICSU(国際学術連合)と共同して始めたWCRP(世界気候変動研究計画)が有名である。また、UNEP(国連開発計画)と共同してIPCC(気象変動に関する政府間パネル)を88年に創設した。